ヨガの後、プロテインを飲むべきか悩んでいませんか? ヨガ後のプロテインは本当に必要なのか、また、ヨガ後にプロテインを飲むメリットと効果について関心がある方も多いでしょう。特に「ヨガ後にプロテインを飲むと太る?」という誤解や、「筋肉ムキムキになりたくない」といったヨガとプロテインの関係性について、疑問を感じている方は少なくありません。
ヨガを始めたばかりの方も、長年続けている方も、レッスンの効果を最大限に高めたいと思うのは共通の願いです。プロテインがヨガの筋肉痛回復を助けるのか、もし飲むならヨガ後プロテインを飲む最適なタイミング、いわゆるゴールデンタイムとはいつなのか、知っておきたいことは多いはずです。
この記事では、そうした疑問を一つひとつ丁寧に解消していきます。ヨガ実践者におすすめのプロテインの種類としてソイ、ホエイ、ピーの違いを明確にし、特にソイプロテインとホエイプロテインでヨガ後はどっちが良いのかを徹底比較します。さらに、女性・ヨギーニ向けプロテインの選び方、ヨガ後のプロテインにおける1回の適切な摂取量、ホットヨガやパワーヨガといった運動量の多いヨガの後にプロテインは飲むべきか、そしてプロテイン以外でヨガ後におすすめの食事や食品まで、ヨガとプロテインに関する情報を網羅的に解説します。
この記事を最後まで読めば、あなたにとってヨガ後のプロテインが必要かどうか、そしてもし取り入れるならばどのように活用するのがベストなのか、その答えがきっと見つかるはずです。
この記事のポイント
- ヨガ後にプロテインを飲むメリットとデメリット
 - プロテインを飲む最適なタイミングと適切な量
 - ヨガ実践者に適したプロテインの種類と選び方
 - プロテインで太るという誤解と正しい知識
 
ヨガの後のプロテインについての疑問を解決
- ヨガの後のプロテインは本当に必要?
 - ヨガの後にプロテインを飲むメリットと効果
 - ヨガの後にプロテインを飲むと太る?という誤解
 - 女性・ヨギーニ向けプロテインの選び方
 - ヨガの後はどっち?ソイプロテインとホエイプロテイン
 
ヨガの後のプロテインは本当に必要?
結論から言うと、ヨガの実践においてプロテインは「必須ではないが、上手に活用すると非常に有用」な補助食品です。
プロテインは、日本語で「タンパク質」を意味します。タンパク質は筋肉、内臓、皮膚、髪、爪など、私たちの体を作る上で欠かせない栄養素であり、もちろん日々の食事から摂取することが基本です。
厚生労働省が定める「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によれば、18歳以上の女性におけるタンパク質の推奨量は1日50gとされています。(出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」策定検討会)
この量を毎日の食事(肉、魚、卵、大豆製品など)でコンスタントに摂取できていれば、あえてプロテインを飲む必要はありません。
タンパク質50gの食事目安
タンパク質50gは、例えば「朝食に卵1個と納豆1パック、昼食に鶏むね肉100g、夕食に鮭1切れと豆腐半丁」といった形で摂取できる量です。しかし、忙しいとついパンやおにぎりだけで済ませてしまい、意外と不足しがちな栄養素でもあります。
特に、以下のような方はタンパク質が不足しやすい傾向にあります。
- 食事制限(ダイエット)をしている方: カロリーを気にするあまり、肉や魚の摂取量が減り、タンパク質が不足することがあります。
 - ヨガを含む運動習慣がある方: 運動によって筋肉が使われると、その修復のために通常よりも多くのタンパク質が必要となります。
 - 朝食を抜きがちな方や小食の方: 1日に必要な量を3食でまかないきれない場合があります。
 
このような場合に、プロテインは手軽で低カロリー、かつ効率的にタンパク質を補給できる非常に便利な「補助食品」となります。摂り過ぎにさえ気を付ければ、ヨガをする女性の健康や美容維持を力強くサポートしてくれるでしょう。
ヨガの後にプロテインを飲むメリットと効果
では、具体的にヨガ後にプロテインを飲むと、どのような良いことがあるのでしょうか。大きく分けて3つのメリットがあります。
1. 効率的な栄養補給と筋肉の修復サポート
ヨガ(特に運動量の多いヨガ)の後は、使われた筋繊維がわずかに傷つき、修復のために栄養(タンパク質)を必要としている状態です。また、ヨガで全身の血流が良くなっているため、栄養の吸収率が高まっていると考えられています。
この絶好のタイミングで、消化吸収の早いプロテインを補給することで、ヨガによって使われた筋肉へ素早くアミノ酸(タンパク質の最小単位)を届けることができ、効率的な修復をサポートします。
2. 空腹によるドカ食いの防止
ヨガのレッスンは、満腹状態ではポーズが取りにくかったり気分が悪くなったりするため、一般的に「レッスンの2時間前までに食事を済ませる」ことが推奨されています。そのため、レッスン後は強い空腹を感じる方も多いです。
この空腹感から、帰宅後に脂っこい食事や甘いものを「ドカ食い」してしまうことは、せっかくのヨガの効果を半減させかねません。ヨガ直後にプロテインを一杯飲むことで、適度な満腹感が得られます。特にソイプロテインやガゼインプロテインは腹持ちが良いため、その後の食事量を自然にコントロールしやすくなり、結果としてダイエットのサポートにも繋がります。
3. 美容とダイエットのサポート
タンパク質は、しなやかな筋肉を作るためだけに必要なわけではありません。前述の通り、私たちの肌、髪、爪、そしてコラーゲンの主成分もタンパク質です。良質なタンパク質を適切に補給することは、美容面のコンディション維持にも直結します。
また、タンパク質を摂取して筋肉量が増えたり維持されたりすると、基礎代謝(何もしなくても消費されるエネルギー)が上がり、脂肪が燃焼しやすい、いわゆる「痩せやすく太りにくい」身体づくりに役立ちます。タンパク質は糖質や脂質に比べて消化吸収が比較的遅いため、満腹感が持続しやすく、ダイエット中の間食代わりとしても非常に優秀です。
ヨガ後にプロテインを飲むメリットまとめ
- 回復サポート: 血流が良く吸収率が高いタイミングで、筋肉の修復材料を素早く補給できる。
 - ドカ食い防止: 腹持ちが良いタイプもあり、レッスン後の空腹感を抑え、食事の食べ過ぎを防ぐ。
 - 美容と健康: 肌や髪の材料を補給し、基礎代謝を維持・向上させ、痩せやすい体質づくりを助ける。
 
ヨガの後にプロテインを飲むと太る?という誤解
「プロテイン=マッチョな人が飲むもの=太る」というイメージは、いまだに根強く残っていますが、これは大きな誤解です。プロテインドリンクは、適切に摂取すればダイエットの強い味方であり、プロテイン自体が直接太る原因になるわけではありません。
太るかどうかは、プロテインを含む1日の総摂取カロリーが、あなたの消費カロリーを上回るかどうか、ただそれだけです。これはプロテインに限らず、どんな食品にも言えることです。
太る可能性があるケースとは?
プロテインを飲んで太ってしまう場合、以下のような原因が考えられます。
- 単純なカロリーオーバー: 普段の食事(3食)は一切変えず、そのままプロテインを追加すれば、当然その分のカロリーが上乗せされます。1日の総摂取カロリーが消費カロリーを超えれば、その余剰分が脂肪として蓄積されます。
 - 運動とのバランスが悪い: プロテインは「飲むだけで」筋肉を増やしたり脂肪を燃やしたりする魔法の薬ではありません。ヨガなどの運動と組み合わせず、活動量が少ないのにプロテインばかり飲むと、カロリーオーバーになりがちです。
 - 製品の選び間違い: プロテインには様々な種類があります。中には、体重を増やす目的(ウェイトゲイナー)のために、タンパク質だけでなく糖質や脂質を多く配合した高カロリーな製品も存在します。ダイエット目的の方がそうした製品を選ぶと、太る原因になります。
 - 糖質・脂質の多い割りもの: 低カロリーなプロテインパウダーを選んでも、牛乳や甘いジュースで割ると、その分カロリーや糖質・脂質が上乗せされます。
 
また、体重の変化についても注意が必要です。ヨガを継続し、プロテインで栄養補給を続けた結果、筋肉量が増えることがあります。筋肉は脂肪よりも体積あたりの重量が重いため、見た目は引き締まったのに体重計の数値は増えた、ということもあり得ます。これは太ったのではなく、健康的に体が変化している証拠です。体重の数値だけに一喜一憂せず、体脂肪率や見た目の変化(ウエストラインなど)も合わせてチェックすることが大切です。
最近のダイエット向けプロテインは、1杯あたり100kcal前後と低カロリーなものが主流です。お菓子を一つ食べるより、よほどヘルシーと言えますよ。
女性・ヨギーニ向けプロテインの選び方
ヨガ実践者や美容・健康意識の高い女性がプロテインを選ぶ際には、押さえておきたいポイントがいくつかあります。
「筋肉ムキムキになりたくない」ヨガとプロテインの関係
「プロテインを飲むと、ボディビルダーのように筋肉ムキムキになってしまうのでは?」と心配される女性は非常に多いですが、その心配はまずありません。
あのような筋肉の肥大は、男性ホルモン(テストステロン)の働きと、非常に高負荷な筋力トレーニング(重いバーベルを持ち上げるなど)、そして厳格な食事管理が組み合わさって初めて起こるものです。女性はもともと男性に比べてテストステロンの分泌量が少なく、ヨガのようなしなやかな動きを中心とした運動と合わせて適量のプロテインを摂取する程度では、急激に筋肉が肥大することは考えにくいです。
むしろ、プロテイン(タンパク質)は、女性らしいしなやかな筋肉のラインを維持し、前述の通り肌や髪の健康を保つために不可欠な栄養素です。ムキムキになる心配よりも、不足するデメリットの方を意識するべきでしょう。
添加物や甘味料をチェック
前述の通り、ヨガ(特にホットヨガ)の後は、栄養の吸収率が高まっている可能性があります。せっかく体に良いものを取り入れるなら、その質にもこだわりたいところです。
プロテイン製品を選ぶ際は、無添加や砂糖不使用、人工甘味料(アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムKなど)不使用のものを選ぶことをおすすめします。最近では、保存料、着色料、香料を一切使わず、天然甘味料(ステビアなど)を使用したヘルシー志向の製品も増えています。
市販のプロテインバーやドリンクタイプは、手軽ですが、摂取しやすくするために糖質(チョコレートコーティングやシロップ)や脂質が多く含まれていることもあります。購入する際は、必ずパッケージ裏の「原材料名」と「栄養成分表示」を確認する習慣をつけましょう。
原材料表示のチェックポイント
原材料名は、含まれている量が多い順に記載されています。最初に「砂糖」や「果糖ぶどう糖液糖」などが来ている製品は、糖質が多い可能性があるので注意しましょう。
目的に合わせた種類の選択
プロテインには様々な種類があり、それぞれ特徴が異なります。自分の目的や体質、ライフスタイルに合った種類を選ぶことが非常に重要です。次の項目で詳しく解説します。
ヨガの後はどっち?ソイプロテインとホエイプロテイン
プロテインは、その原料によって大きく特徴が異なります。ヨガ実践者には特に動物性の「ホエイ」と植物性の「ソイ」が人気ですが、それぞれの違いを理解して、自分に合ったものを選びましょう。ここでは代表的な4種類を紹介します。
| 種類 | 原料 | 特徴 | おすすめのシーン | 
|---|---|---|---|
| ホエイプロテイン | 牛乳(乳清) | ・吸収速度が速い(約1〜2時間)。 ・筋肉の合成に必要なアミノ酸(BCAA)が豊富。 ・ミネラルや水溶性ビタミンを含む。 ・胃腸がもたれにくいとされる。 ・製法によりWPC(安価)とWPI(高純度・低乳糖)がある。 | ・ヨガ後の効率的な栄養補給 ・筋肉の修復サポートを最優先したい時 | 
| ソイプロテイン | 大豆 | ・吸収速度が穏やか(約5〜6時間)。 ・腹持ちが良いため満腹感が持続しやすい。 ・大豆イソフラボンを含む(女性に人気)。 ・乳製品アレルギーやヴィーガンの方でもOK。 | ・ダイエット中の満腹感維持 ・美容サポート ・就寝前の補給 | 
| ガゼインプロテイン | 牛乳(ホエイ除去後) | ・吸収速度が非常に穏やか(約7〜8時間)。 ・ソイ同様、腹持ちが非常に良い。 ・凝固する性質があり、満腹感を強くサポート。 | ・長時間の空腹を満たしたい間食として ・就寝前の補給 | 
| ピープロテイン | えんどう豆 | ・植物性タンパク質。 ・アレルギー特定原材料を含まない製品が多い。 ・鉄分やアルギニンを含むとされる。 ・ソイ(大豆)アレルギーが心配な方にも。 | ・ヴィーガンの方 ・アレルギーが気になる方 | 
ヨガ後はどっちを選ぶべき?
ホエイとソイ、どちらがヨガ後に最適かは、あなたの目的によって異なります。
- 運動後の素早い修復サポートを最重要視するなら、吸収の速い「ホエイプロテイン」が適しています。特にパワーヨガなど運動量が多い日はこちらがおすすめです。
 - 腹持ちの良さや美容サポートも同時に期待するなら、吸収が穏やかでイソフラボン(※)を含む「ソイプロテイン」がおすすめです。ダイエット中のドカ食い防止にも役立ちます。
 
(※大豆イソフラボンは、女性ホルモン(エストロゲン)と似た構造を持ち、女性の健康と美容をサポートする成分として知られています。(参照:農林水産省「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A」))
最近では、アミーダのオリジナルプロテインのように、ソイとホエイをバランスよく配合し(ソイ8:ホエイ2)、両方のメリット(腹持ちの良さと吸収性)を両立させた製品も登場しています。
ヨガの後のプロテインの効果的な摂り方
- ヨガの後にプロテインを飲む最適なタイミング (ゴールデンタイムとは?)
 - プロテインはヨガの筋肉痛回復を助ける?
 - ホットヨガやパワーヨガの後にプロテインは飲むべき?
 - ヨガの後のプロテインで1回の適切な摂取量
 - プロテイン以外でヨガの後におすすめの食事・食品
 - ヨガの後のプロテインについて総括【賢く栄養補給】
 
ヨガの後にプロテインを飲む最適なタイミング (ゴールデンタイムとは?)
プロテインを摂取するタイミングはいくつかありますが、ヨガの効果を最大限に活かすなら、ヨガの「後」が断然おすすめです。
特に運動を終えてから30分〜45分以内は、俗に「ゴールデンタイム」と呼ばれています。この時間帯は、運動によって血流が促進され、筋肉へのアミノ酸輸送が活発になり、栄養の吸収率が非常に高まっている状態とされています。
(※最近の研究では「運動後24時間以内であれば筋肉の合成は高まっている」という説もありますが、いずれにせよ運動後にタンパク質が不足した状態を長く続けない方が良いことは確かです。)
このゴールデンタイムに、消化吸収の早いプロテインドリンクなどで手軽にタンパク質を補給することで、効率的に体に取り入れることができ、筋肉の修復プロセスをスムーズにサポートできます。
スタジオから帰宅するまでの間に飲めるよう、シェイカーを準備しておくと便利です。ヨガ後は空腹を感じやすいため、このタイミングでプロテインを飲むことは、帰宅後のドカ食いを防ぐという点でも非常に効果的ですよ。
ヨガ「前」の摂取について
ヨガを行う際は、開始前2時間程度は食事をしないことが推奨されています。これは、胃に食べ物が入っていると、消化活動に血液が集中してしまい、ヨガのパフォーマンスが低下するためです。特に、体を深く捻ったり、逆転したりするポーズでは、気分が悪くなる原因にもなります。
プロテインも同様に消化が必要な「食品」です。ヨガの直前に飲むのは避け、ヨガ後に摂取するようにしましょう。もしレッスン前に空腹でふらついてしまう場合は、スポーツゼリー飲料など、より消化吸収が早いものをごく少量摂る程度に留めましょう。
プロテインはヨガの筋肉痛回復を助ける?
ヨガを行った翌日、普段使わない筋肉が筋肉痛になることがあります。プロテイン(タンパク質)は、この筋肉の修復をサポートし、回復を助ける役割が期待できます。
筋肉痛は、運動によって筋繊維が微細に損傷することが一因とされています。私たちの体には、この損傷した筋肉組織を修復し、以前よりも少し強くしようとする「超回復」という仕組みが備わっています。この修復作業に不可欠な「材料」となるのが、タンパク質(アミノ酸)です。
ヨガ後にプロテインを摂取することは、この修復作業に必要な材料を、体が最も欲しているタイミングで迅速に供給することに繋がります。
もちろん、プロテインを飲めば筋肉痛が「ゼロになる」わけではありません。しかし、修復がスムーズに進むことで、筋肉痛の軽減や回復の迅速化が期待できるのです。特に強度の高いヨガを実践した後は、タンパク質の需要がより高まるため、プロテインでの補給は効果的と言えるでしょう。
代謝を助けるビタミンも重要
タンパク質は「材料」ですが、その材料を使って体を作る(代謝する)ためには、ビタミンB群などの栄養素も「工具」として必要になります。プロテインを選ぶ際は、こうしたビタミン類も一緒に配合されている製品を選ぶと、より効率的です(例:アミーダのプロテインにはビタミンB群、C、Eなども配合)。
ホットヨガやパワーヨガの後にプロテインは飲むべき?
結論として、運動強度の高いヨガほど、プロテインの摂取がおすすめです。ヨガの種類によって、プロテインの必要性も変わってきます。
リラックス系ヨガの場合
リストラティブヨガや陰ヨガなど、運動量が少なくリラクゼーションを主目的とするヨガの場合は、筋肉の損傷も軽微です。この場合、プロテイン摂取の緊急性は低く、普段の食事でタンパク質が摂れていれば十分でしょう。
運動量が多いヨガの場合
パワーヨガ、アシュタンガヨガ、ヴィンヤサフローヨガなど、連続した動きで筋力と持久力を使うヨガは、それだけ筋肉への負荷もかかります。筋繊維の損傷も大きくなるため、その修復をサポートするためにタンパク質を補給するメリットは非常に大きくなります。
ホットヨガ後は特に吸収率がアップ
高温多湿の環境で行うホットヨガは、大量の発汗を伴います。レッスン後は体内の代謝が極めて活発になり、血流も最大まで増加しているため、栄養の吸収率が通常の2~3倍に高まるとも言われています。
この最大の「ゴールデンタイム」に、良質なタンパク質をプロテインで摂取することは、体づくりにおいて非常に効率的です。また、ホットヨガでは汗とともにビタミンやミネラルも失われがちです。これらも補給できるプロテインだと尚良いでしょう。
ただし、繰り返しになりますが、吸収率が高いということは、糖質や脂質も同様に吸収しやすい状態ということです。ホットヨガの後は特に、砂糖不使用や低脂質、無添加など、ヘルシーなプロテインを選ぶことが一層重要になります。
ヨガの後のプロテインで1回の適切な摂取量
プロテインは、多ければ多いほど良いというわけではありません。一度に吸収できるタンパク質の量には限界があるとされており、過剰摂取はかえって体に負担をかける可能性もあります。適切な量を守ることが重要です。
1回あたりの摂取目安
製品によって推奨量は異なりますが、一般的に1回あたりのタンパク質摂取量としては、20g程度が適量とされています。もし1日に40gのタンパク質をプロテインで補いたい場合は、一度にまとめて摂るのではなく、ヨガ後に20g、間食や就寝前に20gなど、数回に分けて補給することをおすすめします。
1日の総摂取量の目安
1日に必要なたんぱく質の総量は、その人の体重や活動量によって異なります。
- 一般的な成人: 厚生労働省の推奨量は「体重1kgあたり約0.8g〜1.0g」です。体重50kgの方なら40g〜50gとなります。
 - 運動習慣のある人: ヨガやトレーニングを定期的に行う人は、筋肉の修復のためにより多くのタンパク質が必要となり、「体重1kgあたり1.2g〜1.6g」程度が目安とされています。体重50kgの方なら60g〜80gです。
 
重要なのは、この量は「通常の食事から摂取するたんぱく質」と「プロテイン」を合わせた総量であるということです。まずは自分の日頃の食事内容を振り返り、「あとどれくらい不足しているか」を把握した上で、その不足分をプロテインで補う、という考え方が基本です。
過剰摂取のリスクに注意
タンパク質を過剰に摂取し続けると、体内で消化吸収しきれなかった分が、エネルギーとして使われなければ脂肪として蓄積される可能性があります。また、タンパク質を分解する過程で生じる窒素化合物を処理するために、腎臓や肝臓に負担がかかることも指摘されています。
さらに、動物性タンパク質に偏ると腸内環境のバランスが崩れ、便秘や下痢などの不調を招くこともあるとされています。必ず製品に記載されている推奨量を守り、摂取過多には注意してください。
プロテイン以外でヨガの後におすすめの食事・食品
「プロテインパウダーには抵抗がある」「食事からしっかり摂りたい」という場合、ヨガ後にはどのような食事を摂れば良いのでしょうか。ヨガ(特にホットヨガ)の後は、栄養の吸収率が高まっているため、何を食べるかが非常に重要です。
ヨガ後2時間は食事を控えるのが基本
ホットヨガなどの後は、内臓の代謝が上がり、エネルギーを吸収しやすい「ゴールデンタイム」であると同時に、「食べたものを(脂肪も含めて)吸収しやすい状態」でもあります。
特にダイエット目的の場合、レッスン後すぐにカロリーの高い食事をとってしまうと、消費したカロリー以上にカロリーを摂取してしまい、逆効果になる可能性があります。
このため、多くのヨガスタジオではレッスン前後2時間程度は固形物の食事を控えることを推奨しています。空腹が辛い場合は、プロテインのほか、スムージーや具なしの味噌汁、ヨーグルトなど、消化の良いもので栄養補給するのが良いでしょう。
(※ただし、これは運動強度が高いヨガやダイエット目的の場合です。リラックス系のヨガの後や、痩せる必要がない方まで厳格に守る必要はありません。)
ヨガ後に摂りたい栄養素と食品
もしヨガ後に食事を摂る場合は、吸収率が高まっていることを活かし、体に良い栄養素を積極的に取り入れましょう。
ヨガ後に摂りたい栄養素と食品例
- タンパク質(低脂肪・高タンパク): 筋肉の回復のために。 (例)鶏のささみ、鶏むね肉(皮なし)、卵の白身、豆腐、納豆、白身魚(タラなど)、ツナ(ノンオイル)
 - ビタミンC: 抗酸化作用やコラーゲンの生成サポートに。 (例)柑橘類、キウイ、ブロッコリー、パプリカ、いちご
 - ビタミンB群: 摂取したタンパク質や糖質の代謝(エネルギー変換)を助ける。 (例)豚肉、玄米、うなぎ、カツオ、バナナ
 - ミネラル: (特にホットヨガ後)汗で失われた塩分やカリウムを補給。 (例)具入りの味噌汁、バナナ、ほうれん草、海藻類
 
ヨガ後に避けるべき食事
逆に、吸収率が高まっているヨガ後は、以下の食事は避けるのが賢明です。せっかくのヨガの効果が台無しになってしまう可能性があります。
ヨガ後に避けたい食事・飲み物
- 消化に時間のかかるもの(高脂質・高糖質): 揚げ物全般、脂身の多い肉類(バラ肉など)、生クリームたっぷりのスイーツ、スナック菓子など。消化に負担がかかる上、脂肪として蓄積されやすくなります。
 - 体を冷やすもの: せっかくホットヨガなどで体が温まり血流が良くなっても、冷たいドリンク(氷入り)、アイスクリーム、冷製スープなどで内臓から体を冷やしては台無しです。水分補給は常温の水や白湯がおすすめです。
 - アルコール: レッスン後のビールは美味しいかもしれませんが、吸収率が高まっているため普段より酔いがまわりやすくなります。また、アルコールの分解には大量の水分を必要とするため、ただでさえ水分が不足しがちなヨガ後の体は、脱水症状を招くリスクが高まります。
 
ヨガの後のプロテインについて総括【賢く栄養補給】
ヨガとプロテインに関する情報をまとめます。ご自身の目的やライフスタイルに合わせて、プロテインを上手に取り入れるかどうかの参考にしてください。
- ヨガ後のプロテインは必須ではないが食事で不足するなら有用な補助食品
 - 特に食事制限中や運動量が多い人はタンパク質が不足しがち
 - メリットは効率的な筋肉修復サポートと美容面の維持
 - ヨガ後の空腹感を抑えドカ食い防止にも役立つ
 - 適切に摂取すればプロテインで太る心配は少ない
 - 太る原因は運動量に見合わない1日の総摂取カロリーオーバー
 - プロテインは必ずヨガなどの運動と組み合わせて摂取する
 - 甘味料や糖質・脂質が多い製品は避けヘルシーなものを選ぶ
 - 女性がヨガとプロテインを併用してもムキムキになる心配はほぼない
 - ヨガ後は栄養吸収率が高まるため無添加など質にこだわるのがおすすめ
 - 素早い回復を重視するなら吸収の速いホエイプロテイン
 - 腹持ちや美容サポートを重視するなら吸収が穏やかなソイプロテイン
 - 飲むタイミングはヨガ後30分~45分のゴールデンタイムが最適
 - 運動強度が高いホットヨガやパワーヨガほど摂取がおすすめ
 - ホットヨガ後は特に吸収率が高まるため糖質・脂質の摂取に注意
 - 1回の摂取目安はタンパク質20g程度で過剰摂取に注意
 - 食事と合わせた1日の総タンパク質量(体重1kgあたり1.2g前後)を管理する
 - プロテイン以外なら鶏ささみや豆腐など低脂肪高タンパクな食材を摂る
 - ヨガ直後は揚げ物やアルコール、体を冷やす食事は避ける
 
                            
		
	






